VHDとLD


CD/LD(コンパクトディスク/レーザーディスク)コンパチプレーヤーの普及がVHD(ビ デオホームディスク)敗退の大きな原因だったと思いますね。ある雑誌の記事では、政 治的な要因が作用したとも述べられていましたが、それは一体何なのかは分かりませ ん。
VHD陣営もCD/VHDコンパチといいましょうか、VHD+CDプレーヤーを製造したら売 れたかも知れません (^^)。

と、申しますのは、いくらコンパチといってもLDの場合、アナログ音声回路はFM変調で あり、CDのディジタル音声再生回路とは異なりますし、モーターもCDとLDとは回転数 が異なり、中心のスピンドル部の穴の口径も異なります。またディスクを固定するクラン パーにしましても同じ物が使えません。従って、共用できるのは、ピックアップとディジタ ル音声再生回路くらいだからです。

こう考えますと、VHDもディジタル音声に対応した製品を発売する予定だったようですか ら、当時のVHDファンの為に、VHD+CDプレーヤーを作っていたら、LDやVHDの歴 史が少し変わっていたかも知れません。
ところが、CD/LDコンパチプレーヤーでCDを聴いているユーザーは、どれほどいるの でしょうか。私はCDはCD専用プレーヤーで聴いています。その方が扱いやすいですし CD専用プレーヤーの方が音が数段良いのです。

それからカラオケについてですが、パイオニアLDC社の言によりますと、全LDソフトの 中でカラオケソフトの占める割合は、約50%以上ということです。従いまして、カラオケ ソフトのシェアが減少しますと、LD陣営にしてもVHD陣営にしても存亡に関わったと思 われます。

粉塵の影響ですが、VHDの場合、業務用にしても家庭用にしても大問題です。一度、デ ィスクのカートリッジに粉塵が入ろうものなら、即、絵飛び、音飛びが始まります。業務用 では粉塵クリーナーという代物があったくらいです。
そのクリーナーは、あまりにも高価だったためか、家庭用として販売されなかったので す。私は一度、ビクター社に頼んで、VHDディスクのクリーニングをして頂いたことがあ るのですが、それほど効果はありませんでした。

VHDの良かった点でもう一つありました。それは、ディスクがカートリッジに入っているの で扱いやすかったという点ですね。何せ、片手でディスクをプレーヤーにセットすること ができました。それに対してLDは直径30センチもありますので、両手で慎重に扱わな ければなりません。

それからLDの経年変化によるスノーノイズの件ですが、私の場合、映画「ベンハー」や 「孔雀王」がその影響のためメーカーにお願いして交換してもらいました。
スノーノイズの影響はプレス元で異なると思います。パイオニア社やソニー、クラレは少 ないようですが、聴くところに寄りますと日立のプレスはスノーノイズが発生しやすいそう です。ポニーキャニオン社の製品は日立のプレスが多いので慎重に対応した方が良い でしょう。現在は技術の向上で経年変化の影響は、なくなってきているのは事実です が、問題は過去に購入したLDでしょうね。
ところがそのLDなんですがDVDに押されて、もはや風前の灯火になっております。DV Dの次は何が来るのでしょうか。

おわり




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