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「運転席から見えない外界の範囲」を死角といいます。
しかし「目で見える物だけが存在するとは限りません」。逆に、「目で
は見えないからといって存在しないとも限りません」。
たとえば、目で見える蜃気楼はその場には存在しません。あるいは
特殊な例で、何らかの原因で幻覚状態に陥ると存在しないものまで
見えてしまうといいます。
次に、目では見えない、又は見え難い例を挙げます。
薄暮では歩行者や対向車が見え難くなります。また対向車のヘッド
ライトが歩行者を照らすと、自分のクルマからはその歩行者の影し
か見えなくなることがあります。
つまり視覚というものは如何に、いい加減なものかを考えなければ
なりません。
「死角」を見ようとする場合にも「予見能力」と十分な状況判断が必
要なのです。もちろん視覚や聴覚、臭覚、触覚も必要です。
発車寸前のクルマの前後左右の「死角」は、乗る前にクルマの周り
を一巡すれば安全かどうか大体の見当がつくものです。
もし子供が遊んでいれば一言注意をすればよいのです。更に安全
に発車するための初期速度は2〜3Km/h(ほぼ子供の歩行速
度)とします。この状態でクルマが2〜3メートル動いてから本格的に
加速します。
見通しの悪い交差点では、できる限り減速したうえ、センターライン
側に寄ります。交差点に差し掛かったときにはクラクションを軽く鳴
らすのも一つの方法です。夜間走行の場合はヘッドライトをパッシン
グなどで一時的に明るくするなどで「死角」であっても安全確認の方
法があるはずです。
「予見能力」を備えれば「車の陰から歩行者がでてくる」、「親子が道
路を挟んで会話をしていたら子供が飛び出す」、「犬や猫が走ってき
たりサッカーボールが転がってきたら子供が追っかけてくる」などの
予見は誰にでも簡単に出来るものです。
「協調性」とは、「お互いに調和すること」であり、相手があるからこ
そ「協調性」という言葉が成り立つのです。
安全走行やクルマの流れを乱すような「無理な割り込みをしない」、
「暴走運転や低速運転をしない」などという基本的なマナーが「協調
性」なのです。
しかし「安全運転していますよ」とノロノロ走っている車に限って、信
号無視や標識無視あるいはウインカーをあげないドライバーが多い
ものです。困りますね。
おわり
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