インテリジェントパッドによる自動制御系CAIシステム Ver.4.0

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Automatic Control CAI system Ver.4.0
            for IntelligentPad Ver.3.0/ IntelligentPad Ver.4.1J

     【 名称  】 自動制御系CAIVer.4.0(1024*768解像度用)
     【 登録名 】 CAIW40V2.LZH
     【 作者  】 石川 栄一
     【動作環境】 Windows95/98/SE/Me
     【掲載月日】 1996/01/14
     【作成方法】 LHA
     【サポート 】 随時
     【 種別  】 フリーウェア
     【転載条件】 なし

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今回の制御系CAIには補償器は多重パイプライン方式制御器を採用しました。また
「グラフ」機能を追加しました。ステップ応答波形などをグラフに表示させることができ
ます。


「使用法」

1.パラメータの設定

PID補償器の場合、「補償器」アイコンと「パラメータ設定」アイコンをクリックし、ジー
グラ.ニコルスの限界感度法にてパラメータを設定します。

◎ジーグラ.ニコルスの限界感度法
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PID補償器をP動作とし(Ti=∞,Td=0),持続振動が始まるまでKpを
(本制御系CAIシステムの場合は「1刻み」)で増加させ、持続振動の時(安定限
界)のゲイン(Kc)と周期(Pc)の値より各パラメータを求めます。
---------------------------------------------------------

まず、負荷を最大の「1」に設定します(つまり「無駄時間+1次遅れ要素」に近似しま
す)。次に「補償器」パッドを開き「Ti」および「Td」にゼロを入力します。
CAIパッド下部に貼り付けてある「パラメータ設定」パッドアイコンをクリックして開きま
す。
「Kc」の値を「1刻み」で増加させてゆき、そのつど「開始/停止」ボタンをクリックして
パラメータ設定のための応答を調べます。
持続振動の状態になったとき「Kc」の値を「0.1刻み」にして再度安定限界を求めま
す。PID動作のパラメータは「Kp」「Ti」「Td」の各値、PI動作は「Kp」「Ti」の各値および
P動作は「Kp」の値が各動作におけるパラメータになります。
このように本制御系CAIシステムでは、パラメータ設定パッドにて自動的に決定されま
す。決定された、PID、 PI、P動作の各パラメータを、各動作に対応した補償器パッド
のパラメータ入力スロット(KP,Ti,Td)に設定します。

◎本制御系CAIでは初期値として適当なパラメータを設定してありますのでCAI
システムの「開始/停止」ボタンをクリックしますとシミュレーションを即座に実行
できます。
◎オーバーシュートをできるだけ少なくしたい場合は、Kpを小さめにしてみて下
さい。その反面、応答が遅くなります。

2.「サーボ系シミュレーション」 角度制御。

(1)「サーボ系シミュレーション」パッド上の「角度」ボタン(アイコン)をダブルクリックし
ますと「角度制御系」パッドが開きます。

(2)コントロールパネル上の設定ボタン「左」「右」ボタンをクリックして目標値を設定し
ます。目標値は15刻みで設定します。

(3)「停止/開始」ボタンをクリックしますとボタンが青色から黄色に切り換わり角度
制御を開始します。制御量を目標値に追従するように制御します。
「制御対象」パネル上の偏差パッドの値が0になった時が目標値と制御量が完全に
一致したときです。

3.「プロセス系シミュレーション」 液面および温度制御。

制御系CAIシステム下部の「プロセス系シミュレーション」の「液面」制御パッドアイコン
または「温度」制御パッドアイコンをダブルクリックすると、液面制御や温度制御のシミ
ュレーションを行うことができます。この場合、目標値は「0」から「1」の範囲で設定して
ください。
再度「開始/停止」ボタンをクリックするとシミュレーションは停止します。「リミッタ」ボ
タンをクリックし「黄色」の状態にしますと、マイナス(-)の操作量が出力されないので、
より実際に近い状態でシュミレーションを行うことができます。

4.各部信号値表示

制御系CAIシステム右下の「各部信号値表示」アイコンをクリックしますと、各要素の
信号を横スライダーで確かめることができます。目標値を変える場合は、数値パッド
に直接、値を入力するか、スライダーの適当な位置をクリックします。

5.制御対象パッド

「制御対象」パッドでは、無駄時間、感度を自由に可変できますので、適当に変えてシ
ミュレーションを行うことができます。その場合「パラメータ」設定パッドにて再度、最適
なパラメータを決定しなければなりません。また、プログラムを変えることにより、高次
遅れ要素など様々な要素のシミュレーションも可能です。

6.補償器

補償器は、PID補償器に限らず、プログラムを変更しますと、他の補償器としてのシミ
ュレーションを行うことができます。

(補足)プロセス系「温度制御のシミュレーション」
本システムでは「目標値*100」が制御量となるようにしてあります。負荷に設け
てあるスライダーの値を変化させますと、制御対象の伝達関数が変わり応答も
変化します。再度「開始/停止」ボタンをクリックしますとサンプリング周期が
「0」になり温度制御系のフィードバック自動制御のシミュレーションは停止しま
す。

7.手動制御

(1)プロセス系の「手動制御」
目標値を「0」から「1」の範囲で設定し、本制御系CAIシステム右上の「自動/手動切
換」パッドアイコンをダブルクリックしますと「自動/手動」パッドが開きます。
スイッチパッドをクリックし自動(黄色)から手動(赤色)に切り換えます。次に「開始/
停止」ボタンをクリックしますと手動制御を行うことができます。
操作量は、手動操作量の横スライダをクリックするか、数値パッドに直接値を設定し
ます。「目標値=制御量」になれば完璧です。「外乱」あるいは「負荷」を適当に変化さ
せながら手動制御のシミュレーションを行ってください。

(2)サーボ系の「手動制御」
1)自動から手動へ
「角度制御系」パッドのコントロールパネル上の「自動/手動切換」のボタン型アイコ
ンをダブルクリックしますと、「自動/手動切換」パッドが開きます。
手動操作量の値を自動操作量と同じ値にします。このときERRORの値が0(ゼロ)にな
ります。その状態で、切換パッドの黄色のボタンをクリックしますと、黄色(自動)から
赤色(手動)に切り換わり手動制御モードになります。手動操作量のスライダーを適当
に可変させますと、ギアの角度が変化します。

2)手動から自動へ
「自動/手動切換」パッドにおいて、自動操作量の値を手動操作量と同じ値になるよ
うに、コントロールパネル上の「設定」パッドの「右」または「左」ボタンをクリックしま
す。ERRORが0になったら、切換パッドの赤色のボタンをクリックします。赤色(手動)
から黄色(自動)に切り換わり自動制御モードになります。

8.グラフの作成

CAIシステム右下のテーブル/グラフパッド上の緑色アイコンをクリックします。テー
ブルパッドが開きます。クリアボタンをクリックした後、記録ボタンをクリックします。こ
のとき赤色に切り替わります。
開始/停止ボタンをクリックしますと、各部の信号がテーブルパッドに記録されます。
CAIシステム左上のステップボタンのクリックなどにより目標値を変化させますとそれ
に対応した応答が記録されます。

グラフボタンをクリックしますとテーブルパッドのデータがグラフに表示されます。リア
ルタイムで表示させることができますが、多少時間がかかります。再度記録する場合
は、すべてのデータをクリアパッドでクリア(操作量および制御量もクリア)した後、シミ
ュレーションを行って下さい。
グラフ機能は、プロセス系パッド、サーボ系パッドにも設けております。グラフを印刷
する場合は、グラフパッドを「SHIFT」+クリックで選択してから印刷を実行して下さ
い。
なお、グラフを作成しない場合は、記録ボタンは「青」の状態でシミュレーションを行っ
て下さい。

「格納場所」
まず、本システム「CAIW40V2.LZH」をLHAで解凍してください。
制御系CAIシステム(CAIW40V2.PAD)の格納場所は、

 >IPAD\USR\SAVEPADS\

bitmapファイル(*.BMP)の格納場所は、

 >IPAD\USR\BITMAP\

「Ver.2.4からの改善、修正点」
1.補償器は多重パイプライン方式制御器を採用しました。
2.グラフ機能を設けました。
3.サーボ系の制御対象を航空機の姿勢制御からサーボモータの角度制御に変更し
ました。

「注意」
1.本CAIはIntelligentPad Ver.1.0では使用できません。
本CAIは富士通版インテリジェントパッドIntelligentPad Ver.2.0L10以上をご利用下さ
い。また、アスキー出版書籍「IntelligentPad」付属のCDROMで正常に動作します。
本システムもアスキー出版「IntelligentPad」付属体験版CDROMで作成しました。

2.使用フォントはMS明朝の他に標準明朝およびTimes New Romanをインストールし
てください。


自動制御系CAIVer.4.0(1024*768解像度用)
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インテリジェントパッドおよび本制御系CAIシステムに関心がある方
はメールください。ニューバージョンを無料にてお送りします。また、
ご質問も次のメールアドレスで受け付けております。 

ishi2006@aqua.plala.or.jp


元・北海道大学 文部科学技官 石川 栄一

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