約3年前、広島の県立高校の校長先生が「君が代」「日の丸」問題に悩んだせいか自殺
しました。私でしたら自殺などしないで自分の考えを貫き通しますね。
今まで、「君が代」「日の丸」が、何の法的根拠もなしに、「社会的慣習」を理由に、一方
的に国歌、国旗として扱われてきました。しかし、先進国では、成文憲法をもたないイギ
リスは例外として、どこの国でも憲法や法律で根拠を定めているようです。
私自身は、「日の丸」はともかく「君が代」を国歌として扱うのには反対です。
そもそも、「君が代」は、海軍省の依頼で作曲されたのが始まりで、その後、小学校の儀
式での斉唱を義務づけたことから、戦前、国歌的な扱いをうけました。内容は、天皇の
日本統治をたたえる意味で使われてきた歌であり、「国民主権」を定めた現憲法とは相
いれないものです。
君が代の歌詞で「君」とは君主のことで、つまり「天皇」を意味します。私達がよく使う「君
と僕」の「君」ではないのです。
したがいまして、「君(天皇)が世は、千代に八千代に..」と続き、「苔がむすまで」で終
わりますから、「天皇の世は永遠に」という意味なのです。我が国のような「国民主権」の
体制内で、このような国歌など認められませんね。
巷では「国歌、国旗の斉唱と掲揚には賛成で在る。」とか「正しい愛国心を育成するに
は、必要な事と思う。」などという意見がありますが、はたして国歌や国旗で正しい愛国
心は育つものでしょうか。私は、正しい世界観を与えるような教育が必要と思います。そ
の中から必然的に愛国心が生まれてくるものです。
教育現場の荒廃が進行している中で、校長や教師はたいへん苦労されていると思いま
す。また、多くの国民は、自分自身のことしか考えないから、社会全体が荒廃してくるの
ではないかと思います。国民全体が、国歌や国旗の事を含めて、何か考えなければな
らない時期に来ていると思います。
おわり
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