磁気ヘッド>周波数特性とデッキの性能



磁気ヘッドは昔からラジカセやウォークマン、ビデオデッキ(VTR)など に使われてきましたが、今はいくらDVDの時代とはいえ、まだまだ現 役であります。
ここでは少々、オーディオについて述べたいと思います。
音声ヘッドには現在、フェライト、センダスト、アモルファスが使用さ れます。これはウォークマンやCDラジカセ、高級テープデッキでも 同じです。

磁気ヘッドのギャップは1ミクロン程度で、VTRの映像ヘッドよりも若 干広くなっております。(VTRの磁気ヘッドのギャップが狭いのは音 声の200倍もの映像周波数を扱うためです。)
音声記録には交流バイアス法が用いられ、約50KHzの交流を音 声信号に重畳することにより歪みを減少させます。

録音再生の補償特性の略図を以下に示します。

「磁気ヘッド本来の磁気記録特性」

出力(dB)

|       ・・・       磁気ヘッド本来の磁気記録特性です。
|     ・    ・      このように中域が盛り上がっていま す。
|   ・       ・
| ・          ・


|――――――――――――――
           → 周波数(KHz)


「録音時の補償特性」

出力(dB)

|           ・    録音補償では低周波帯は6dBオクタブ
|          ・     特性を補償し、主に高域の損失を持ち
|         ・      げます。
| ・・・・・・

|――――――――――――――
           → 周波数(KHz)


「再生時の補償特性」

出力(dB)
|                再生補償では、低域を十分補償し、加
|  ・             て高域の不足を補償し、全体の周波数
|   ・       ・    性をフラットにします。
|    ・     ・
|     ・   ・
|       ・・

|――――――――――――――
           → 周波数(KHz)


「録音再生補償後の周波数特性」

出力(dB)

|  ・・・・・・・・・・       補償後の周波数特性です。
| ・          ・    全体としてフラットな特性になります。



|――――――――――――――
           → 周波数(KHz)

このように、イコライザー回路により録音・再生時に周波数特性を補 償することにより、全体としてフラットな特性になります。

デッキの性能は、磁気ヘッド自体の善し悪しよりも、イコライザー回 路の善し悪し、ドルビーB、Cなどのノイズリダクションシステム、回 転系やテープ制御系などのメカシステムの性能などにより左右され ます。また、メディアである磁気テープの性能も重要です。

おわり




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